海外生活や家出も経験!?バランスボールで自由を取り戻したママ
7歳、4歳の娘を育てながらバランスボールインストラクターとして活躍するLisaさんこと、菅原理沙さん。女性に向けたバランスボールを使ったエクササイズの指導のほか、子ども向けのレッスン教室、「産後ケア」の普及などさまざまな活動をされていますが、つい4年ほど前までは孤独感と悩みを抱える転勤族ママだったとか。紆余曲折があったという現在までの経験や、現在の活動についてお話を伺いました。
Contents
- 親に内緒で休学、海外へ強行!
- 孤独のあまり家出した妊娠中。
- 産後ケアにも最適なバランスボール。
- 「ありがとう」の言葉をきちんと伝える。
親に内緒で休学、海外へ強行!
まずはバランスボールインストラクターになる経緯からお聞きしたいと思います。
香川県で生まれ、小学校の頃に愛媛県へ。高校を出た後は大阪の大学で英語を学んでいました。北海道に来る前は、海外生活や短大への再入学を経て、保育士になって...と、ちょっと複雑な経緯をたどっています。
海外経験があるんですね
英語が好きで大学に入ったんですけど、喋る機会が少なくて「想像していたのと違うな」となっちゃって。在学中にワーキングホリデーを使ってオーストラリアに行こうとバイトでお金を貯め、大学を休学。親には出国当日まで内緒で飛びました(笑)
内緒で!?
日本を離れると言ったら、反対されるのが目に見えていましたからね...。それまでの人生、親が「こうしなさい」と敷いてくれたレールに乗っかっている感じだったので、次こそは自立しようと思い切ったです。2年ほどをオーストラリアで過ごして、大学はそのまま中退してしまったんですけど、後悔は全くしていません。
帰国後は?
向こうで児童英語教師の資格を取得して、帰国後はその道に進むと決めて保育士の資格取得ができる短大に通いました。その後は5年ぐらいは保育士として働いていましたかね。結局、英語はネイティブの方が教えている保育園だったのであんまり使う機会は無かったんですけど(笑)
孤独のあまり家出した妊娠中。
北海道には何か縁があったのですか?
8年ほど前、29歳の頃に転勤族の夫と結婚して来ました。当時は友達も知り合いもゼロでしたね。妊娠も同時期だったので、すぐに家から出ない日々になってしまいましたし...。
それはお辛い思いを
今思い返せば鬱に近い状態だったと思います。一度、夫とケンカして、嫌になって家出したことすらあります。近所の漫画喫茶ですけどね(笑)。元々じっとしていられない性格ですから、よっぽど鬱憤が溜まってたんだと思います。
孤独をどう解消していったんですか?
長女を出産してからは子育て支援センターに行ったり、夫に当たったりしながら、騙しだましという感じでした(笑)。でも本当に息抜きできるようになったのは、下の娘が生まれてバランスボールを始めてからですね。次女の出産後、たまたまSNSを見ていたらレッスン受講者募集の投稿を見かけて。すぐに「これだ!」と飛びついたんです。
ここでも一直線に突き進む性格が出たんですね
そうなんです。何度かレッスンを受けているうちに、インストラクターの募集記事も見つけて、通うぐらいなら自分が講師になっちゃったほうが早いな、と(笑)。
産後ケアにも最適なバランスボール。
子育てと両立しながら、難しくはなかったんですか?
当時次女が10ヶ月ぐらいだったので大変でしたけど、バランスボールの良い所は寝かしつけにも使えるところ(笑)。経験して始めて、「こんなに便利なものがあったんだ!」と気付いて、世間のママたちにもっともっと広めたいと思いました。
確かに、上に乗って揺れてるだけで寝てくれそう。
産後に歪んだ骨盤のケアもできて、筋トレにもなって、体力の負担も少ない。座っているだけで体幹を鍛えられるので、家事や仕事をしながらでもできるし、寝かしつけにも便利。まさにママにピッタリのエクササイズなんですよね。
産後ケアの普及活動にも力を入れてるとか。
「はじめまして産後ケアさっぽろ」というイベントを開催したり、札幌で産後ケアホテルを目指している「Cocokara(@cocokara.sangocare)」さんとコラボをしたりと活動しています。まずはバランスボールを使って出産・育児という大仕事を経たママの身体を元に戻すこと。さらにその後、更年期も控えていますからね。産後の早い段階で予防をしていくことで、少しでもママ達の助けになれば良いなと思っています。
講師として活動し始めてどのぐらいですか?
今年11月で4年目を迎えます。飽き性の私が続けられているのは、やっぱり負担が少ないからではないでしょうか。
活動を始めて変わったことは?
精神面にゆとりができて、夫にやさしくできるようになりました。さらに体力がつくと、思った以上に動けるようになって、時間的なゆとりも生まれるんですよね。自分のしたいことを出産後、はじめてできるようになったように感じています。
「ありがとう」の言葉をきちんと伝える。
最後に、先輩ママとして読者にアドバイスをするとしたら?
うーん、「委ねる、頼る、休む」の3つですかねえ。とにかく人を頼るのが大事です。その代わり、人にお世話になったら全力で「ありがとう」と伝えることが大切だと思います。
いい考え!
私、夫にお願い事をした時に「申し訳ないと思わなくていい」と言われたことがあったんですよね。その時にはじめて、人にお願いする時は「ごめんね」じゃなくて「ありがとう」だけでいいんだって気付きました。
確かに「ごめんね」って言っちゃいがちですよね
「飲みに行っちゃダメだよね」とか「ちゃんと料理しなきゃダメだよね」とか、ママになるとそんな罪悪感ばかりに襲われますよね。
わかります。
でも、本当は家事だって手を抜いていい部分だって沢山あるし、もっとお出かけしたっていいはず。ママである前に一人の人間として自由に、自分の人生を大切にするべきだと思います。その手段の一つが身体の痛みや悩み事をなくすこと。私はそのお手伝いができたら良いなと考えています。