大人も子どもも、真実を見極める力を。
今回お話を伺ったのは総合エンターテイメントスクール「Develop」の代表を務める川崎優香さん(@yuuchan59)。1歳2ヶ月の子どもを育てながら自らもモデルや講師として活動しています。これまでのことや出産・育児を経ての変化について、詳しいお話を伺いました。
Contents
- 幼少期から憧れた、きらびやかなモデルの世界。
- 出産を経て変化した自分と子どもへの向き合い方。
- 子どもたちに、もっと活躍の場を与えたい。
幼少期から憧れた、きらびやかなモデルの世界。
モデルやエンタメの世界にはいつからご興味を?
いつとはハッキリしませんが、物心付いたころからでしょうか。私は三笠市の母子家庭で生まれ育ったんですが、周囲に遊べる場が少ない環境を見かねた母が毎月ファッション誌を買ってくれていたんです。ページを開くたびに広がるきらびやかな世界が大好きで、毎月全てのページを読んではお気に入りのファッションをスクラップして、ファイルにまとめて...。
それは素敵なエピソードですね
特に、中学生の時"エビちゃん"こと蛯原友里さんに憧れを抱いて、絶対にこの道に進みたいと決意しましたね。とはいえ当時はオンライン応募などはありませんから、19歳の時に札幌に出てきました。それからレッスンを受けたり、オーディションを受けたりとコツコツと挑戦する日々でしたね。
転機が訪れたのはいつ頃からですか?
20代前半ぐらいでしょうか。徐々にイベントのキャンペーンガールやモデルのお仕事を頂けるようになり、2012年に「2013ミス・ユニバース・ジャパン北海道大会」に出場してファイナリストに。同じ年に「TOYOTA BIG AIR 2013 TBAガールズリーダー」にも選ばれました。
「ミスユニバース」は厳しい世界だと聞きます
当時は特にそうでしたね。マナーやウォーキングはもちろん、自己表現やモデルとしての心の持ちようなど精神的なことも学びました。つらい思いもありましたけど、努力の結果が実り、書類選考では数百名の応募の中から選ばれ、その後は50名以上の出場者から8名のファイナリストに選ばれました。この経験があったからこそ自信が付き、自らも指導者になるという道が開けたと感じています。
スクールはいつごろ立ち上げましたか?
ミスユニバース出場後の2014年からウォーキング講師として活動し始め、2016年にスクールを立ち上げました。今春からは事業を拡大し、ボーカルやダンス、演技など多方面のスキルを学べるスクールに進化しました。2、3歳から5、60代まで幅広く指導していますが、中心はやはり子ども、小学生あたりから来られる子が多いですね。
出産を経て変化した自分と子どもへの向き合い方。
講師のお仕事は妊娠中もされていたのですか?
できる限り続けていましたが、やはりお腹の大きな状態で動くのは大変でしたね。ちょうどファッションショーに向けたレッスンが重なっていたこともあり、産前の休みは2週間だけ。産後のお休みは1ヶ月ほどでしょうか。合わせて1ヶ月半という短い期間でしたが「自分が現場を離れることで生徒も離れてしまうのでは」という不安が大きかったです。
出産後も大変そう...
思った以上に身体へのダメージが大きくて、産後ヒールを履いたら足がガクガクしましたし、1ヶ月少しはまともに動けませんでした。精神的な面では、親御さんの気持ちがはじめて自分事として理解できるようになってその不安や期待に寄り添いたいと思うようになりましたね。
子どもへの向き合い方も変わりましたか?
もちろんです。「子どもも子どもなりにきちんと考えている」ということを、より一層実感するようになりました。現在のレッスンでは子どもたちに「考える力」を付けるために、大人が簡単に答えを出さず、自分で答えを見つけさせることを心がけています。
大人にとっても大切なことですね
だと思います。子育てしているとついつい視野が狭くなり、混乱してしまったり、鬱っぽくなってしまったりと、精神的にも大きな変化が訪れますよね。そんな時、悩み事をネットで検索すると、かえってネガティブな記事ばかり目について不安になってしまうこともあるでしょう。簡単に答えを見つけようとせず、模索しながら真実を見極めることも子育てのコツだと思います。
子どもたちに、もっと活躍の場を与えたい。
再びスクールの話に戻ります。これまでどんな方々を指導してきましたか?
これまで10年近くかけて教えてきた子どもたちが、ちょうど今デビューの時期を迎えています。教え子たちはモデルやアイドルとして活動したり、レースクイーンやインフルエンサーになったりと羽ばたいています。人数は...正確に数えてはいませんが、のべ100人以上はレッスンしてきたのではないでしょうか。現在は札幌ベルエポック美容専門学校での講師も務めています。
今年からは札幌観光大使にも就任されたとか
偶然のご縁があって就任しました。さまざまな企業とのつながりも増え、スクールとのコラボ企画を組んだり、子どもたちの活動の場を増やしたりできるのではと期待しています。
ますます活動が広がりそうですね。今後の夢や目標はありますか?
自身が母になったことで、子どもの指導者としてだけでなく、ママやパパの相談役にもなることを目指しています。
また今春からは「Develop」のグループとして芸能プロダクションを設立しました。今後は指導だけでなく、練習場所の提供やデビューの機会など子どもたちにさらなる活躍の場を提供し、現場環境までも整える存在を目指しています。北海道でモデルやエンタメの世界を目指す子どもたちにもっとチャンスを与えることが、自分にとっての使命だと感じているんです。