人の痛みや悩みに寄り添う、柔道整復師の道へ。

まずは自己紹介をお願いします！

旭川市で生まれ、高校生までは陸上一筋、全道大会準決勝まで進出しているほど打ち込んでいました。卒業後は札幌の大学へ進学。栄養学を学んでいましたが、本当にやりたい事なのか分からなくなって、３年生の時に中退しました。

そんな時、陸上部時代に通っていた整骨院の事を思い出して、人の痛みや悩みに寄り添うマッサージ師になりたいと思ったんです。その後、柔整鍼灸専門学校柔道整復師科の夜間部に通い、柔道整復師の資格を取得。夫とも専門学校で出会って、24歳の時に結婚しました。

同級生同士で結婚したんですね

私がアルバイトしていた居酒屋に偶然、友達と一緒に現れたんです。同じ学校だったのに関わりが無くて、最初は「誰だっけ？」という感じでした（笑）。

専門学校卒業後は2人ともマッサージ師に？

私は卒業後、デイサービスの機能訓練指導員になりました。お年寄りのリハビリが中心ですので、マッサージというよりかは、理学療法士に近い仕事ですね。ちなみに複業OKですので、今も同じ職場で仕事を続けています。

夫は卒業後、比較的大きな整骨院で働いていましたが、労働環境が合わず...。ある時、私が会社の上司に相談したところ「じゃあウチで働きなよ」とお誘いをいただき、現在は同じ会社で働いています（笑）。と言ってもデイサービスなので、勤務場所はバラバラです。

ハンドマッサージを行う山田さん（提供写真）

夫のマッサージに救われた出産前後

サロン開業のきっかけは何だったのでしょうか

現在長男が4歳、長女が1歳です。どちらの妊娠中も出産後も、大小さまざまなトラブルに見舞われまして...。特に下の子の時は、動けないほど症状が重く、精神的にも情緒不安定な日々が続きました。そんな時に夫がマッサージをしてくれて、本当に助かったんです！

優しい旦那さん！

落ち着いてからそんなエピソードを周囲のママ友に話してみました。すると、妊娠中マッサージに行った事があるママって本当に少なかったんです。

理由を聞いてみたら、「子連れOKと書かれていても行きにくい」「自分より子どもにお金をかけたい」と、ママ特有の悩みを抱えている人が多くて。そんなママ達のために、柔道整復師であり、同じママでもある自分がサポートできないかと考えたんです。

2階にあるサロン。ナチュラルでくつろげそうなしつらえです。

なるほど。最初からご自宅で開業したんですか？

いえ、どこかで開業したいと考えていた時に、ちょうどいい土地が見つかって、マイホームを建てる事になったんです。ついでだからと2階に専用の部屋を設けて、今年3月に開業しました。

「hollicot.」の名前は？

実は2人の子どもから取っています。長男が柊（シュウ）、長女が杏（あん）という名前です。柊（ヒイラギ）の樹は英語で「holly」、杏は「apricot」なので、2つを組み合わせて命名しました。

子連れでも利用しやすいよう、ベビーマッサージも行なっています（提供写真）

ママ特有の心と身体の不調を解決したい

利用者さんの反応は？

治療ではなくリラクゼーションですし、ボランティア的にやりたい側面もあるので、ママ向けにリーズナブルな料金設定にしています。そのお陰か、安いから気軽に行きやすい言ってもらえる事がほとんどですね。悩みを抱えていた多くの方から感謝の言葉も頂いています。

どのぐらいの方が利用しているのでしょう

インスタでお問い合わせ頂いた方のみを対象としていますが、月の半分がご予約のお客様でいっぱいの状態。リピーターの方も多いですね。

サロンではハンドメイド雑貨なども販売。

どんな方が多いのでしょうか

私自身経験した事ですが、ぎっくり腰寸前ほどの腰の痛みや、パッと見で足首がなくなっているほどのむくみ、寝不足、ホルモンの乱れなど、妊娠中の不調はさまざま。また、精神的にも不安定になってしまうので、ママ同士でしか相談できない悩みを抱えていることも多くあります。

新米ママにメッセージを！

出産前後はホルモンバランスが崩れてしまうので、情緒不安定になったり、誰かに当たってしまい自己嫌悪になったりと、悩みが尽きません。そんな時は身近な人、親、または私のような第三者に、素直に相談して欲しいなって思います。

また身体の悩みに関しても、私のようにママを対象にしているマッサージ師や、気軽に受けられる所もあると思います。ママの笑顔は家族の笑顔。とにかく抱えずに、無理せず過ごして欲しいなと思います！